【ブックレビュー】『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』ミニマリズムとは、夢破れた人の最後の希望

ブックレビュー

『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』ジョシュア・ベッカー[著]桜田直美[訳]かんき出版

本の大まかな内容

貴重な時間を、大量のモノを片づけることに奪われているとはたと気がついた著者は、ミニマリストになることを決意。
妻と話し合いながら、不用品を減らしていく日々を、『ミニマリストになる』というブログに投稿し、人気が高まる。1か月に100万人以上訪れることも。

そんな著者が、ものを減らして生きることのメリットや実践者たちの体験談、何から始めたらいいのかや消費社会の罠などを書きつづった一冊。

ミニマリストと断捨離の違い

「ミニマリストって、いいな~」とか「いつもきれいな部屋で暮らしたいな~」とばく然と憧れている人も多いですよね。
わたしもその一人で、本書を読もうと思ったきっかけもそんな憧れからでした。
でも、ふとギモンが生まれました。
ミニマリズムってなんだ? いやそもそもミニマリストって? 断捨離と何が違うの? 

そもそもミニマリズムとは?

ミニマリズム(英: Minimalism)は、完成度を追求するために、装飾的趣向を凝らすのではなく、むしろそれらを必要最小限まで省略する表現スタイル(様式)。ミニマリスムとも表記される。「最小限主義」とも。

ウィキペディアより

このミニマリズムの起源が、日本の神道や禅から生み出されたという説もあるそうです。
確かに、和歌、俳句、枯山水、茶室、盆栽など、限られた状況・空間や色彩の中に無限の世界を見いだせる感覚って、「最小限主義=ミニマリズム」といえるのかもしれませんね。

ミニマリストとは……
本当に必要なものや大切なものだけを厳選し、持ち物を最小限に減らして暮らす人
断捨離とは……
不要なものを捨て、物を増やさないよう持ち物を厳選していく行為

ミニマリズムは表現スタイルで、ミニマリストは人で、断捨離は行為なんですね!

本書「より少ない生き方」には、「断捨離」という言葉は出てきませんが、ミニマリズムの起源が日本のものにあった(かも)、ということもあってか、読んでいてすごく親近感をおぼえました。
そして、中でくり返し書かれている、「物と向き合って、選び抜き減らしていくことで、結果、人生が豊かになる」という前向きなメッセージに共感しました。 

・片づけたいのに、やる気が出ない
・片づけられなかった人がミニマリストになった体験談を知りたい
・片づけることから解放されたい

などなど、片づけに行き詰っている方や、やる気を出したい方におすすめの本です!

💎ミニマリズム、ミニマリスト、断捨離の違いについては、DOMANIの記事を参考にさせていただきました。

自分なりのミニマリズムを決める

モノを厳選して、必要なものだけ残す、というのはわかるんだけど、何を基準に選んだらいいのかがわからない、という人も多いのでは?
著者はこう書かれています👇

自分なりのミニマリズムを決めるとき、基準にするのは自分の「好み」だけではない。もっと大切なのは、自分の「目的」を基準に決めることだ。

『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』ジョシュア・ベッカー[著]桜田直美[訳]かんき出版 55~56ページ

では、その「目的」を、どう見つけるか?👇
それは、自分にとっての理想の人生について、真剣に考えてみること、だと。
どういう部屋で、どう暮らしている自分が幸せなのか、を一度、じっくり考えてみる……まずそこからスタートするのがいいですね!

わたし
わたし

その自己分析のくわしいやり方も本書に書かれていますよ!

消費社会の罠を知る

本書に、ハッとすることが書かれていました👇

アウトレットモールが大都市の郊外にある理由を知っているだろうか? 客にとっては「小旅行」なので、店にいる時間が長くなり、お金をたくさん落とすからだ。

『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』ジョシュア・ベッカー[著]桜田直美[訳]かんき出版 96ページ

確かにそうだ……と納得しました😨

わたし
わたし

こんなに遠くまでやってきたんだから、何か買わないと損だ」みたいな気持ちにもなっていたな~😱

そのほかにも、ポイントカード、限定品、タイムセール、客寄せの特売品、サンプル配布などなど……お得だと思っていたことは、実はそうでもないということを疑わなくてはいけないと、本書に教えてもらいました。
買う側の視線だけで見た「お得情報」の多くは、売る側の「お得」につながっているんですね💦

でも、そんな罠にひっかからない効果も、ミニマリストには備わっています!
モノを厳選する生活をしていると、「安いから」と飛びつく前に、「これは本当に自分に必要なのか?」と考えるようにもなります。
それに、そんなに必要じゃないものを買ったあと、必ずそれを捨てるときがくることをミニマリストは知っています。モノを捨てるときの心の負担を十分味わっているので、「捨てるときに、あんな嫌な思いをするくらいなら、買わない方がいい」と判断できるのです。この思考を持てるミニマリストがムダ使いをすることは、かなり少ないです!

モノを捨てる➡夢を捨てる➡新しい何かが見つかる

本書にデーブさんという方のエピソードが紹介されていて、そこが個人的に一番グッときました。

デーブさんは、大工道具を何年もかけて、コツコツ集めていましたが、それをすべて売りました。
「道具をすべて集めて並べたい」と夢想ばかりして、実際にそれを使うことはなかったと気づいたのです。

「腕のいい職人になるという夢をあきらめたのだ。実際の私は、そういう人間ではない。今の自分とは違う誰か、そしてこれからもおそらくなることはない誰かになるという夢をあきらめるのは、たしかにつらい決断だった」

『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』ジョシュア・ベッカー[著]桜田直美[訳]かんき出版 142ページ

と、デーブさんは語っています。

これは、わたしも経験があります。
ずっとなりたいと目指してきた職業があり、そのための本を買い、資料を集め、創作をしてきましたが、限界を感じ、夢をあきらめました。
そう決めたあと、本を売り、資料は捨てたり、メモにしたり、創作物も頑張って捨てていますが、これが本当につらいです🥲💦
自己嫌悪になったり、みじめになったり……。
まだ処分しきれていなくて、この作業は、まだまだ続きます……。

手放すこと=自分の中に思い描いた「なりたい自分」に別れを告げる作業

でも、それは必ずしも悪いことではないと、著者はいいます👇

なりたい自分をあきらめたときに、実際になれる自分がはっきり見えてくることもある。

『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』ジョシュア・ベッカー[著]桜田直美[訳]かんき出版 142~143ページ
道具を捨てる➡夢を捨てる➡新しい何かが見つかる

ということなんですね!! 

わたし
わたし

ここの章を読んで、心が軽くなりました!

もし、どうしても手放せないモノにぶつかったら、こう考えてほしいと、著書はアドバイスしています👇

・「これを手放すことによって、もっと大きなものが手に入る」
・「これがなくなったら、自分の人生はどんなによくなるだろう?」

大工道具を手放したデーブさんは、持ち物を100個にしぼるというチャレンジをしたときのことを本にしています👇

おわりに

以上が、「より少ない生き方 ものを手放して豊かになる」のブックレビューでした。

ミニマリズムは、人が幸せに生きるための最強のツールだな、と本書を読んで改めて思いました。
そして、夢をあきらめて、みじめな気持ちをまとっていたわたしにとっては、希望をもらえた本でした。

わたし
わたし

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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