【ブックレビュー】『笑いの治癒力Ⅱ ユーモアと死と癒し』つらい状況を乗り越えるための、笑いの力とは?

大笑いする女性ブックレビュー

『笑いの治癒力Ⅱ ユーモアと死と癒し』アレン・クライン[著]片山陽子[訳]創元社

本の大まかな内容

妻を重病で亡くした著者は、闘病中や亡くなるとき、そしてそのあとも、ユーモアがとても重要な役割を果たしていたことを体験。
その後、ユーモアの効能を学び、自称、愉快学者として、全米で講演やセミナーを行うように。

ユーモアが、人生を投げ出さずにすむだけの希望と、泣き崩れたときに絶対に必要な、しばしの休息をくれることを教えてくれる本書。
今、つらい状況にいる人たちすべてに届いてほしい一冊です。

どん底で見つける笑いの効能

笑いが健康にいい、というのは、ここ最近では一般的にも知られるようになりました。
でも著者は、それがまだ世間に広まる前から、妻を重い病気で亡くしたという自らの体験から、ユーモアの重要性について気づき、学び、語っていました。
(前の著作『笑いの治癒力』には、奥さんとのことが書かれているそうです)

本書では、あらゆる状況でユーモアが有効だと、教えてくれます👇

🔹重い病を患われている方、世話をしている家族、お見舞いに行く友人、病院で働く人たち
🔹ホスピスに入院している方、世話をしている家族、お見舞いに行く友人、施設で働く人たち
🔹子供を亡くした親
🔹親、高齢者の介護をしている方
🔹強制収容所などにとらわれたとき
🔹災害や火事などに遭ったとき
🔹突然、愛する人を失ったとき
🔹お葬式の最中、あと

でも、いくら、❝ユーモアが有効だ❞と言われても、とてつもなく悲しい状況で、冗談なんか、とんでもない! と普通なら思ってしまいます。本書でも、それは当然の反応です、と書かれています👇

つらい状況、出来事が起こった直後は、深刻さにしか目がいかず、ユーモア感知器のスイッチがオフになっています、と。

そして、こうとも書かれています👇

はじめのショック状態さえ抜けだしていれば、笑いのたねは必ず見つかるはずだと私は信じている。

『笑い治癒力Ⅱ ユーモアと死と癒し』アレン・クライン[著]片山陽子[訳]創元社 46ページ

著者は、本書を書いた目的が3つあると書いています👇
❶死をとりまく状況にもユーモアがたしかに存在することを証明すること
❷これを読んで、願わくば読者の方々に笑っていただき、元気を出してもらうこと
❸どん底で笑いを見つけた人がこんなにもいるということを知ってもらうこと
 あなたにも必ず見つかるはずだから

わたしは今、👆のような状況にはいないのですが、本書を読んで、ユーモアでつらい状況を乗り切った人たちがたくさんいることを知っただけでも、心がラクになりました。

わたし
わたし

いざというときの、最高の武器を手に入れたような✨

今、つらい状況にいる方にもきっと役立つ本だと思い、この記事を書きました。
微力ですが、つらい気持ちを軽くするきっかけになってくれたら、と願っています!

ユーモアは、まだ自分で何かができるという希望

著者が、ホスピスのユーモアについて調べたとき、患者がユーモアを言う動機に驚いたそうです。
それは、彼ら彼女らが、周囲の人びとを気づかうためにユーモアを言っている場合が多い、ということ。

患者は冗談を飛ばしながら、本当はこう伝えていた。「大丈夫、もう長くないことはわかっている。あなたも大変だね。だがそんなに心配しなさんな。すべて、なるようになるものだから。」

『笑い治癒力Ⅱ ユーモアと死と癒し』アレン・クライン[著]片山陽子[訳]創元社 109ページ

患者のほうが大変な状況にあるにもかかわらず、もっと気楽にやりなさいと周囲の人に教えてくれているんですね🍀

とはいえ、すべての患者がそういう状況ではないようで、ある調査では、ユーモアが満たされていると答えた患者はわずか14%で、85%の患者は、いまの自分にはユーモアが必要だ、と答えています。
患者はもっとユーモアをほしがっているのに、その願いはなかなか叶えられていない、という現実もあるようです。
ユーモアが足りていない状況を具体的にいうと👇
・話題をできるだけ病気や死でないものにされる
・見舞いにくるみんなにひどく同情される
・やけにやさしくされたり、哀れみの目でながめられる

👆こういうことが患者にとって、勘弁してほしいことで、もっとユーモアが欲しい! という気持ちになるのだそうです。

自分が、患者になったとき、介護者になったとき、見舞いにいく立場になったとき、勇気をもって、ユーモアを使える人になりたいと思いました!

わたし
わたし

めちゃくちゃセンスがとわれそうですが、ユーモア=希望だと知っていれば、やってみよう!と自分の背中を押せそうです

悲嘆を乗り越えるための5つの方法とは?

子供に先立たれた親の悲しみは、想像を絶するものだと思います。

息子を失った体験をもっている、医師で臨床催眠療法士のロリー・ボイドという人は、このとてつもない悲しみを振り返り、悲嘆を乗り越えるのに役立ったこと5つをあげられていました👇

⑴ 悲嘆が時とともにどう変わっていくか、その過程について知識をもつ。

⑵ 支援体制(家族や友人の支え)がある。

⑶ 人に話す、文章にする、絵に描くなどして気持ちを表現する。

⑷ 儀式をつくる(たとえばジャレッド<←亡くなった息子さん>の誕生日に風船を飛ばすなど)。

⑸ 笑ったり遊んだりする方法を見つける。

『笑い治癒力Ⅱ ユーモアと死と癒し』アレン・クライン[著]片山陽子[訳]創元社 318~319ページ ㊟<>は、ブログ主が書き入れました

もし今、つらさの渦中にいて、「どうしていいかわからない…」という方は、👆の5つの方法は、とてもシンプルでチャレンジしやすいのではないかな、と思いました。
これらの方法を試していくなかで、つらいだけの日々が、だんだんと変化していって、ユーモアを言えるようになっていけるのかもしれない……。

そんな道を歩む、きっかけになれば、うれしいです。

おわりに

以上が、『笑いの治癒力Ⅱ』のブックレビューでした。いかがでしたでしょうか?

本書の原題は、『The Courage to Laugh(勇気をもって笑う)』。
つらく悲しい状況の中で、ユーモアを口にすることは、本当に勇気がいることだと思いますが、そこをふんばって、言ってみませんか? と本書は言ってくれてるんだな、と思いました!

本書には、経験者のエピソードがたくさん載っているので、まるで、自助グループに入って、同じ状況の人たち同士で気持ちを共有しているようにも感じました!
たくさんの人に読んでもらいたい本です!

わたし
わたし

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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