【ブックレビュー】『ほんとうのリーダーのみつけかた』この本を若いうちに読める人は、本当にラッキーです

ブックレビュー

『ほんとうのリーダーのみつけかた』梨木香歩[著]岩波書店

本の大まかな内容

外側からの圧力が増したり、強そうな人の意見に流されてしまいそうになるとき、どう立ち向かえばいいのか?
耳を傾けるべきは、身近なところにいる、と、本書は教えてくれる。
自分の最強のチームをつくるために、そのひと(リーダー)を探しに出かけよう!

感想

若い人に向けて書かれた本ですが、大人が読んでも、十分心に響くメッセージが込められていると感じました。

というか、若いときに本書を読んおきたかった~って、悔しさもわいてくるほど。
読んでいれば、人生、変わっていたかもしれないのに! と。

でも、わたしが若いときには、本書は出版されていないから、どっちにしろ読めないんですよね💦
だから、今の若い人たちはラッキーなんです!!
若いときに、この素晴らしい本を読めるチャンスをつかめるのだから!!
と、熱くなってしまうほど、ぜひ本書を読んでほしい! と思いました。

わたし
わたし

微力ながら、このブログで、本書の良さを伝えることで、一人でも多くの人に手に取ってもらえたらいいな、と願っています。

「みんなちがって、みんないい」って、ほんと?

詩人金子みすゞさんの、有名な、詩の一編は、今では誰もが知っていて、誰もがいいと思う、素敵な言葉ですよね。
本書では、そんな言葉でも、「本当にそうなの?」と、ギモンをもって、深く掘り下げています。

日本の空気的には、だいたいいつも「みんなちがって、みんないい」というよりか、「みんなおなじで、みんなあんしん」ですよね。
なのに、「みんなちがって、みんないい」という言葉が、現代にも生き残って、若い子も使っているのは、なぜなのでしょうか?

著者は、この言葉が意味することを、こうひも解いています👇👇

ほんとうは、これはだれでも言える言葉ではない。うんを歳をとって、世界のすべてを愛しく思い、しみじみ感慨に耽ったときに出てくる祝福の言葉です。(略)リアルタイムで社会を駆け抜けようとしているときにこういう視座を持ってこられると、そこですべてが判断停止になってしまう。

『ほんとうのリーダーのみつけかた』梨木香歩[著]岩波書店 12~13ページ

ここを読んだとき、「確かにそうだ……」とハッとしました。

「みんなちがって、みんないい」の心地よさ = 肯定感であり祝福感
だから、言われたら ⇒ 気持ちよくなって、その話はふわ~っと終わってしまう

というパターンになっていたな、と。

では、判断停止にならないためにはどうしたらいいのでしょうか?👇👇

だから「みんなちがって、みんないい」と言われたときに感じる、受容された感覚、社会的な肯定感は、大切に自分のなかに保ちつつ、それはそれ、これはこれで現実に対処しなければならない。

『ほんとうのリーダーのみつけかた』梨木香歩[著]岩波書店 13ページ

いい言葉をかけられて、気持ちよくなっている自分の中に、「そんな自分を冷静に見つめている自分」が必要、ということなんですね!
この『客観性』が、すごく重要なポイントとなってきます。

それが、本書のタイトルでもある、『ほんとうのリーダーのみつけかた』にも、つながっていきます。

わたし
わたし

『ほんとうのリーダーとは、誰なのか』 その答えは、ぜひ本書を読んで、知ってほしいと思います。大人のわたしも、グッと感動してしました💓

群れの中でのコミュニケーション能力

人間も動物だから、❝群れ❞のなかで生きなければならなりません。そのときに大事なのが、やはり『言葉』だと本書では書かれています。

「みんなちがって、みんないい」の例のように、言葉の本当の意味、本当の使い方をよく理解することが大切だと。
でも、そうとわかっていても、日常では、本当の意味なんてあまり考えずに、つい気軽に使ってしまうことってよくありますよね💦 
ほかにも、ちょっとでも自分が嫌な気持ちになったら出てくる悪態や相手を攻撃する悪口など、感情のままに発してすまうネガティブな言葉も多いです…。

著者はこう語られています👇👇

自分の気持ちにふさわしい言葉を、丁寧に選ぶという作業は、地味でパッとしないことですが、それを続けることによってしか、もう、私たちの母語の大地を再び豊かにする道はないように思うのです。

『ほんとうのリーダーのみつけかた』梨木香歩[著]岩波書店 19ページ

『母語の大地』というのは、わたしたちが住んでいる『日本』を指していますが、もっと身近なこととして、『自分自身』とも考えられるのではないでしょうか?

自分の気持ちにふさわしい言葉を、丁寧に選ぶ
👇👇
それが『自分自身』を豊かにする
👇👇
豊かな❝個人❞になる
👇👇
豊かな個人が集まれば、豊かな❝群れ❞になる

豊かな人間になるために、言葉に気を配る。
まずは、ここから始めてみようと、本書を読んで、強く思いました!

『君たちはどう生きるか』の危機感

本書では、ベストセラー本、吉野源三郎著の『君たちはどう生きるか』についても書かれています。
『君たちはどう生きるか』は、日中戦争へと突入し、ファシズムが加速化していく世の中に、危機感を持った大人たちが、若い人に向けて書かれた本であること。

そして、その危機感は、今の世の中にもまだまだある、ということも(個人の自由を縛るような法律が制定されるなど、大人がちゃんと阻止することができなかった、と、本書のなかで謝罪されていました)。

『君たちはどう生きるか』が出版された1937年から、今年(2022年)で85年も経っているのに、根本的には変わっていないんだ……と気づき、不気味な気持ちにもなりました。

でも、こんな不穏な世の中に、危機感をもっている著者や出版関係の人たちが、自分の軸をもつことの大切さをわかりやすく伝えてくれたのが、本書『ほんとうのリーダーのみつけかた』なのです。

適度な薄さの読みやすい本なので、ぜひ手に取って、読んでいただきたい一冊です!

👇文庫本も出ています!加筆されていて、お得です!!

わたし
わたし

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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