『ぼくたちは習慣で、できている。』佐々木典士[著]ワニブックス
本の大まかな内容
才能は「与えられる」ものではなく、習慣を続けた果てに「作られる」もの。
初の著書「ぼくたちに、もうモノは必要ない」でミニマリズムを突き詰めた著者が、今回は「習慣」というテーマを、いろいろな人物の言葉や行動、そして自らの体験を通して、深く掘り下げていく。
『「習慣」を身につけるための50のステップ』など実践方法など、続けたい「習慣」がある人、やめたい「習慣」がある人、必読の一冊。
こんな方におすすめ!
◆ダイエットや断酒などが続かない方
◆早起きや勉強など、習慣にしたいことがある方
◆だらだらと過ごす毎日をなんとかしたい方

「どうせ才能ないし」は、もう言い訳にできない
自分に「才能」がないことに気づくのは、「才能」で輝いている人を見たとき、ではないでしょうか。
スポーツ界や芸術家など、才能が満ちあふれた「天才」と呼ばれる人たちがたくさんいて、「どうせ自分は才能がないから」とただうらやみ、平凡な毎日を送るしかないのだ、とあきらめている……。
そんな方に朗報です! 「才能」は「習慣」で手に入る、という有力な情報を手に入れました!
それが本書「ぼくたちは習慣で、できている。』です!
著者は、「習慣」を学んでいくうちに気がついたそうです👇👇
才能は「与えられる」ものではなく、習慣を続けた果てに「作られる」ものだからだ。
『ぼくたちは習慣で、できている。』佐々木典士[著]ワニブックス 8ページ
つまり、こういうこと👇👇
⇒自分には、その「努力を続けられる才能」がないだけってこと?
⇒「努力を続ける」ことを「習慣」にしてしまえば、挫折しないでいられるんでは!?
⇒その習慣の方法は、学べる!!
本書は、「習慣」を徹底的に掘り下げて明らかにし、「習慣」を実践するためにはどうすればいいのかを、具体的にわかりやすく書かれています!
習慣とは何か?

まず、「習慣」とは何なのか? というギモンに対して、本書ではこう書かれています👇👇
意識を呼び出さず、「ほとんど考えずにする行動」。ぼくはこれが習慣だと思っている。
『ぼくたちは習慣で、できている。』佐々木典士[著]ワニブックス 62ページ
『「習慣」が身につかない問題』の犯人は、「意識」だという。
ではなぜ、「意識」がひょっこり出てくるのでしょうか?👇👇
例えば、朝アラームが鳴ったときに「まだ寝ていたい」「もう少し寝れるだろう」「寒いから布団から出たくない」などなど。余計がことが次々と浮かんで心が定まらないときに「意識」が出てくるんですね。
ではこの「意識」って、なんなんでしょうか?
「習慣」を邪魔する「意識」とは?
ただ「習慣」にしたいことがあるだけなのに、なんで「意識」が現れて、邪魔するのでしょうか?
でも、よく考えてみれば、「意識」に何も影響されず、すでに「習慣」になっていることってたくさんありますよね。
歯磨きや靴ひもを結ぶことなどの単純なことや、自動車の運転や料理など高度で複雑なことまで。
これらは、くり返し何度もやり続けたことで、「意識」を使わずにできるようになったんですよね。
なぜ、やめることなく『くり返し何度もやり続けられたのか』というと、それには、3つのポイントがあるというのです👇👇
❶「トリガー」❷「ルーチン」❸「報酬」の3つのポイント
❶「トリガー」とは、物事を引き起こすきっかけ。
❷「ルーチン」は、決まった手順。
❸そののちに、「報酬」が待っている。
これから「習慣」にしたいこと⇒『早起きして勉強』で当てはめてみると、
❶目覚めたら、アラーム音を止めて、カーテンを開ける
❷顔を洗って、コーヒーを淹れ、机に座る
❸美味しいコーヒーを飲みながら、ノートを開く(コーヒー&勉強できたという充実感=報酬)
みたいな感じ。
❶~❸を繰り返して、「習慣」=「報酬」ということを何度も経験して『実感』することが大事なんですね。
意識がひょっこり出てくる理由
「意識」が急に呼び出されるのは、のちにくる「報酬」がまだ疑わしくて、『検討対象』になってしまうから。
『早起きして勉強』で例えると、
アラームが鳴って止めた⇒「意識」登場⇒「昨日は起きたけど机で寝てしまったな」「だから起きてもムダじゃないか?」⇒「今日はさぼろう」となる💦💦
ここで注目すべきは、「なぜ、昨日机で寝てしまったのか」ということ!(「寝てしまったダメな自分」ではない!!)
真犯人は、「意識」ではなく、「意識」を呼び出してしまった「原因」の方ということなんですね!
「原因」を追究して、改善する

「早起きできなかったのは、ダメな自分のせい」ではなく、「早起きできなかった原因は、なんだろう?」と考え、改善していく、という思考にシフトしていくことが大事なんですね!
例えば、「いつも夜更かししている」と気づいたら、「早めに寝る」ように改善する
「熟睡できていない」と気づいたら、「寝る前の飲食はしない」ように改善する などなど。
本書では、具体的な改善方法が書かれています。ここでは、やめたい習慣について✨
やめたい習慣⇒『午後にカフェでチョコチップクッキーを食べてしまうこと』
❶トリガーを5つ書き出す
○場所……どこにいたか?
○時間……何時だったか?
○心理状態……どんな気分だったか?
○自分以外の人物……他に誰かいたか?
○直前の行動……何をしていたか?
❷数日、記録を取る ⇒ 毎日15時頃クッキーが食べたくなるとわかる
❸何が本当の報酬か?を確かめる ⇒ 仕事の気晴らしに同僚と世間話をすること と判明!
チョコチップクッキーは、本当に必要な報酬ではなかった!
👇👇
改善 15時頃にアラームをセット(トリガー)
アラームが鳴ると、同僚のところへ行き世間話をする(❶トリガー❷ルーチン❸報酬)
『カフェへ行き、チョコチップクッキーを食べる』という「習慣」は捨てられるのです!!
最大の報酬は、自分を好きになれること
上のチョコチップクッキーをやめるときの例で、『何が本当の報酬かを突き止めること』が大きなポイントだと、わかりました。
『報酬』について、著者はこう書かれています👇👇
習慣を達成することで得られる報酬はいろいろあるが、最大の報酬は自己肯定感、自分を好きになれることではないかと思う。
『ぼくたちは習慣で、できている。』佐々木典士[著]ワニブックス 300ページ

確かに、これ以上の報酬はないですね!!
本書では、イチローさんがやっていたことがたくさん書かれていましたが、なかでも個人的に好きだったのはこれです👇👇
イチローはしんどい時の乗り越え方として、「日々やっていることを同じようにやること」を大切にしているそうだ。「心から持っていくのは難しいですが、身体をいつもと同じように動かせば、そのうちに心がついてくる。心が積極的になれないときのテクニックです」と言っている。
『ぼくたちは習慣で、できている。』佐々木典士[著]ワニブックス 92ページ
👆この方法は、失恋したり、大切な人を亡くした人が、心の立て直すときにも役に立つ行動パターンだと別の本で読んだことがあり、わたし自身すごくつらかった時に実践した方法でした。
これを再確認できたことも、本書を読んでよかったな、と思いました!

「習慣」って、心を健康に整えてくれる最強のツールですね!
これからの人生に役立つ本書! おすすめの一冊です!!
わたしは上👆のソフトカバー版を読みましたが、文庫本も出ています!👇

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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