『持たない幸福論』pha[著]幻冬舎文庫
本の大まかな内容
いい学校を出て、正社員になって、結婚して、子どもを作って、家族を作って、家を買って……そんな今までの『普通』にハマってない人のための必読書!
世間の価値観や周りの意見にとらわれず、生きるためにはどうすればいいのか? という悩みや、
または、思いきって自分が思う道を進んではみたものの、これでよかったのか? という不安。
そんな問題に、京大卒の元ニートであり、今は『これからの生き方』を実践しておられるpha(ファ)さんが、具体的な考え方や例をわかりやすく教えてくれる一冊です!
こんな方におすすめ!
⬛『普通』の生き方がしんどい方
⬛『自分らしい』生き方を実践しようとしている方
⬛『新しい』生き方に、自信を失っている方

『自分らしい』生き方を実践中のわたしにとって、本書と出会えたことはすごくラッキーでした!
『自分らしい』とは、どういうものか? どういう心持ちでいればいいのか? というのを教えてもらって、いいコーチに出会えた感覚になりました! 心強い💪✨
『学校→会社→家族』真っ当な生き方は、パターンの一つ

今の日本は物質的にも豊かで文化も充実していて治安もいいのに、こんなに生きるのがつらそうな人が多いのはちょっと変じゃないだろうか。
『持たない幸福論』pha[著]幻冬舎文庫 8ページ
本書は、こんなギモンから始まります。
そして、その原因をこう分析しています👇
(略)社会を取り巻いている意識や価値観の問題が大きいと思う。今の社会では、生きていると常に外から内からプレッシャーをかけられているように感じる。
『持たない幸福論』pha[著]幻冬舎文庫 10ページ
引用にある『プレッシャー』とはどんなものかというと、『学校→会社→家族→マイホーム……』みたいな、今までの『普通』とされていた生き方モデル。
しかも、そんな『普通』を実際に実現できるのは、全体の半数以下くらいなのに、「真面目にやっていれば、みんな達成できるはず」という『見えない圧力』が世間からも、自分の中からも発生して、追いつめられてしまう……。
要は、多くの人が普通にこなせないものを「普通の理想像」としてしまっているから、みんなその理想と現実のギャップで苦しむのだ。
『持たない幸福論』pha[著]幻冬舎文庫 11ページ
では、どうすればこの苦しみから抜け出せるのでしょうか?
著者はこう書いています。
現状に合わない古い価値観は徐々に捨てていって、新しい生き方を探っていく必要がある、と。そして、
いわゆる『真っ当な』生き方は、世界にたくさんある生き方パターンの一つ。世の中に生きる場所は無数にある、と。
生きるにおいて本当に大事なこと
では、生きるにおいて本当に大事なことは何か? それは2つあると本書では書かれています!!
①一人で孤立せずに社会や他人とのつながりを持ち続けること
②自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるかをちゃんと把握すること
この2つを、自分で作り上げていくためにはどうすればいいのか? どういう考え方を持っていればいいのか? ということが本書にはわかりやすく書かれています。
まず本を読もう!

なにから始めたらわからない人や、『自分の好き』や『自分にとっての幸せ』がわからないという人は、まず読書をしてみてはいかがでしょうか📘✨
本書でも、本を読むことをすすめられています。
本というのは、「自分がぼんやりと気づきかけていることをはっきりと言葉にしてくれるもの」と著者はいいます。
「本を読むことで生きるのが楽になった」そうです。
(略)自分の考えていることを分かってくれる人が周りにいないようなとき、遠くにいる顔も知らない誰かが書いた文字列が自分を支えてくれることがある。
『持たない幸福論』pha[著]幻冬舎文庫 22ページ

本を、自分の先輩や友達や先生にしてしまう! これなら、図書館もあるので、お金をかけなくても、わたしのようにコミュ力低めな人間にもできる! 最高のアドバイスいただきました✨
この章のタイトルが👆これでした。この言葉を心に刻んで、これからまたいろいろな本を読もうと思いました!
今までの『真っ当な生き方』も揺らぎ始めている

今までの『真っ当』にハマっていなくてつらいという声があるものの、その『真っ当』さえも、もうかなり揺らいでいますよね。
一つの会社で定年まで勤めあげる人は、これからもどんどん減り続けるだろうし、結婚を選ばない人、結婚はしても子供を産まない夫婦も多い。
自分で舵を取って進むのは、新しい生き方への第一歩で、すごくいい流れなのですが、反面、今までのように守ってくれる『会社』『家族』がないという不安要素もあります。
それに対して本書では、こう語られています。
だから今は大きな価値観に頼るのではなくて自分の頭で一つひとつのことを考えて生き方を設計していかないといけなくなった。
そんな状況の中でそれぞれの人が自分に合った新しい生き方を考えるためのサンプルとして、僕や僕の友人の生き方や僕が本で読んだいろんな考え方などをこの本では紹介していきたいと思っている。
『持たない幸福論』pha[著]幻冬舎文庫 24ページ
本書は、働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない、居場所の作り方 の四章に分かれて、テーマごとの『新しい視点』が、わかりやすい文章で書かれています。

私自身、本書を読んで「こんな生き方もあるんだ~」と、気持ちが楽になりました。
だから、今苦しんでいる人にぜひ読んで欲しい! 視界が広がって、自分の可能性に気づくと思います!
ここまでが『はじめに』で書かれています!
ここまでの内容が、『はじめに』に書かれています! この本、めちゃくちゃ濃いです!!(でも、ぶ厚くないから、読みやすい!!)
もう付箋貼りまくりです!


新しい生き方、自分らしい生き方を模索している方に、本当に本当におすすめの一冊です!
おわりに
個人的には、第一章『働きたくない』の章が、心にひびきまくりでした。でも、コミュニティの作り方などが書かれた第四章『居場所の作り方』は、人とのコミュニケーションにストレスを感じる性格なので、「実践してみよう!」とは思いませんでした。
本書の中で、いろいろ出してくれている『サンプル』を読んで、自分にとって「これは!」というものがあれば、参考にして行動したり、これは自分には合わないから違うやり方はないか? と考えてみたり、本書を出発点にして、進みたい方向を見つけられるのかな、と思いました。
もんもんとした苦しい毎日から抜け出すためのヒントを、本書から見つけてみてください!!
👇下のリンクは、『持たない幸福論』と共通する部分がたくさんある『フツーに方丈記』のブックレビューです! ぜひ読んでみてください!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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