『見上げれば星は天に満ちて 心に残る物語 日本文学秀作選 浅田次郎編』巨匠の隠れた名作短編小説に出会える、またとないチャンスです!【読書記録】

見上げれば星は天に満ちてサムネ画像ブックレビュー

『見上げれば星は天に満ちて 心に残る物語 日本文学秀作選』浅田次郎編 文春文庫

本の大まかな内容

作家、浅田次郎が『心に残る物語』という基準で選んだ短編小説集。森鴎外で始まり小泉八雲で締めくくられる13編は、一度は読んだことがある短編や、どうして今まで知らなかったんだ~と悔やむような隠れた名作まで、さまざまな物語が取りそろう。

わたし
わたし

浅田さんが『最も影響を受け、毎年お墓参りを欠かさない』という谷崎潤一郎の作品も収録されており、浅田ファンにとっても外すことができない一冊になるのでは?

感想&おもしろかったところ

💎有名な作家の、有名な短編も隠れた名作も載っていてお得!

森鷗外、谷崎潤一郎、川端康成などなど、超大御所作家の作品が収録されているし、『山月記』(中島敦)や『耳なし芳一のはなし』(小泉八雲)という超有名短編から、「初めて読むけど、めちゃおもしろいんですけど😍」みたいな名作もあって、読み終わったとき、あらためて目次を眺めて、にやにやしてしまいました😊

💎個人的に特におもしろかったのは、谷崎潤一郎の『秘密』と、山本周五郎の『ひとごろし』

💎『秘密』は、急にやりたくなった女装で、あちこち出かけていた男が、ある日、かつてフッたことのある女を見かける。あのとき適当にフッた女が、今、美しく魅力的に変貌していたことに、男は“女”として嫉妬してしまうが……というようなお話。

💎この美しく変貌した女性はいわゆる愛人的な生き方をしているのかな? と思われるんですが、彼女が、自分のことを称するときに、『私』などの字は使わず、『妾』(めかけ)という字を使って(わらわ)と呼んでいたことに、すごくびっくりしました。

💎調べると👇👇

わらわ〔わらは〕【▽私/×妾】 の解説[代]《「わらわ(童)」の意から》一人称の人代名詞。女性がへりくだって自分をいう語。近世では、特に武家の女性が用いた。

goo国語辞典より

女性がへりくだって使う一人称……。知らんかった……。勉強になりました。
時代ですね。(『秘密』は明治44年の作品)

💎『妾(わらわ)』にも驚いたのですが、主人公の行動(思いつきで女装しちゃったり、それであちこち出かけまくったり)にも驚くし、女として嫉妬しちゃう心理も「なんでやねん!」とツッコミいれたくなったり😄

とにかく展開に意外性があって、おもしろい👍✨ 終わり方も、主人公の心根を感じて、冷や水を浴びたような気持ち😱になり、最後まで惹きこまれる素晴らしさでした!
さすが巨匠だなと、思いました👏✨

💎山本周五郎の『ひとごろし』も、最高でした!!

💎『ひとごろし』という、物騒なタイトルからは、想像がつかないような展開✨ 
  なにせ、冒頭がこんな感じ👇👇

双子六兵衛(ふたごろくべえ)は臆病者といわれていた。これこれだからという事実はない。

『心に残る物語 日本文学秀作選 見上げれば星は天に満ちて』浅田次郎編[著]文春文庫 181ページ ㊟カッコ内のふりがなは、ブログ主が書き入れました

この始まりで、タイトル『ひとごろし』って‼️ なになに? って感じで読み始めたのですが……いや~よかったな~✨

💎時代小説はあんまり読まないし、読んだことあるのも、藤沢周平さんくらいで、山本周五郎さんは読んだことがなかったんです💦
それが、この本で偶然に出会うことができて、本当にラッキーでした✨

💎どちらも、本書を手にしなかったら絶対に出会えうことができなかった小説。本当に読んでよかったです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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