『晩年の子供』山田詠美[著]講談社文庫
本の大まかな内容
犬にかまれたのに、犬をかばってかまれたことを誰にも言わず、狂犬病で死ぬことを覚悟する女の子、運命に逆らわないことを決めて、悟ったように飄々と生きる女の子など、どこか少し大人びていて、どこか少し変な子供たちの物語がつめこまれた短編集。季節、自然の風景や、心の描写が美しい。

どうして今まで読まんかった? ってくらい面白かった!

💎山田詠美さんの本は、過去に1冊『風味絶佳』を読んだだけでした。
映画化(2006年)もされていたので、それがきっかけで。でもそのあと、他の本に手を伸ばすことはありませんでした。
💎16年経ち、今回『晩年の子供』を読んでみたら、すんごく面白くて、びっくり😲✨

めちゃくちゃおもろいやないかーい! と叫びたいほどでした😍
なぜ、この本を読もうと思ったのか?
💎それは、わたしが勝手にメンターと思っている大原扁理さん(『年収90万円でハッピーライフ』の著者)がブログでおすすめしていたから!
💎今まで読もうとは思わなかった著者の本だけど……
👉👉 メンターがいいって言うんなら読んでみよっかな、と思えた
👉👉 すぐ行動!
👉👉 読んだ!面白かった! という好循環が生まれた✨
ということを、学びました!

おもしろいと思ったところ

💙小学生の頃の『自意識』が絶妙に表現されているところ。
たとえば、クラスの中での自分の立ち位置をちゃんと把握できていて、発言力の強さを自覚しているとか。
💙そんな子なのに、弱い子をおとしめてやろうとか、いじめてやろうとかはしない。
そこには、『本質的な優しさ』が確かにあるように感じられて、安心するような不思議な気持ちに✨
『この女の子が、このあとどうなるのか?』と小説の世界に惹きこまれました。
💙ようするに、この小説に出てくる女の子たちを好きになってしまったのだと思います。
それがなんとも心地よかった✨
死ぬということは、そういうことなのだろうか。それでは、私は、母から生まれる前、この世に出現する直前まで、死んでいたのだろうか。そんな、馬鹿な。
『晩年の子供』山田詠美[著]講談社文庫 26ページ
👆こんなハッとするような文章が、小説のそこかしこに潜んでいるんです!!
ふとした瞬間に出会ってハッとして、宝物を見つけたような、うれしい気持ちに包まれました。
💙それぞれの物語の主人公は『少女』なのですが、その周囲にいる『大人の女性』の人物描写も素晴らしかった。
『大人の女性』とは、姉やお隣のお母さん。彼女たちの、器用に生きようとしながらも人間らしさがにじみ出てしまう姿に、物語の深さを感じました。

これから、まだ読んでいない山田詠美さんの本を読める幸せを得られて、うれしいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント